複雑な多細胞生物、従来説より10億年早く誕生か 化石研究

複雑な多細胞生物、従来説より10億年早く誕生か 化石研究

【AFP=時事】
2016年5月18日

地球上に複雑な生命体が誕生し始めたのは、従来の説を10億年近くさかのぼる15億年以上前だということを示す化石を発見したとの研究論文が17日、発表された。 だが、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(Nature Communications)に発表された論文をめぐっては、瞬く間に論争が巻き起り、信頼できると評価する科学者もいれば、全く納得できないとする科学者もいる。 生命は、原始スープから最初に誕生してから数十億年は原始的な単細胞のままだったが、やがてそれらの単細胞の一部が、コロニー内のクローン細胞群のような集合体を形成した。科学者らは、そうした集合体の形成が発生するまでの期間の後期を、進化が止まっていたかのように思われたことから「退屈な10億年」と呼んでいる。だが、ある時点で、複雑性を持つ多細胞生物(複合生物)への大きな進化が起きた。これはほぼ間違いなく、生命の出現に次いで2番目に重要な出来事と考えられる。この進化によって漸次的に、これまで地球上に存在したすべての動植物が誕生してきた。それぞれが膜で覆われた遺伝物質を含む核を持つ分化した細胞から成る「多細胞真核生物」が出現した正確な時期がいつかという問題は長年、科学者たちの感情を刺激してきた。今回発表された論文は、議論をさらに過熱させるに違いない。
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© AFPBB News 提供 中国で発見された化石の母岩から採取された有機体の一部。ネイチャー提供(2016年5月17日提供)…■中国で167個の化石を発見 中国・南京地質古生物学研究所(Nanjing Institute of Geology and Paleontology)の朱茂炎(Maoyan Zhu)教授は、AFPの取材に「われわれの発見により、肉眼で確認できる多細胞真核生物の出現の時期が、従来の研究より10億年近くさかのぼることになる」と語った。 化石が発見されたのは、中国・河北(Hebei)省の塩山(Yanshan)地域で、朱教授と研究チームは、計測可能な大きさの化石を167個発見した。このうち全体の3分の1は、4種類の規則的な形態のどれかに属しており、これが、複雑性を示す証拠とされている。 見つかった化石の中で最大のものは、全長30センチ、幅8センチに及んだ。総合すると、これらは「肉眼で確認できるほどの大きさの生命体の初期進化に関する有力な証拠」だとし、「これは、初期の地球生命史に関する現在の知識を完全に刷新する」と朱教授は語った。今回と同程度の大きさの真核生物はこれまで、化石記録には約6億年前以降にならないと登場しなかった。一方で、今回の論文に懐疑的な専門家もいる。 英オックスフォード大学(University of Oxford)動物学部の上級研究員、ジョナサン・アントクリフ(Jonathan Antcliffe)氏は「その化石が真核生物であり、細菌ではないことを示唆するものは何もない」と話す。 細菌は定義上、単細胞生物で、遺伝物質を含む明確な核を持たないとされる。 今回発見された化石は、単一の複合生物というより、複数の細菌性細胞からなるコロニーに相当するものである可能性の方が高いと、アントクリフ氏は語った。【翻訳編集】AFPBB News

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【過去関連記事から比較】

複合生物の有性生殖、5億6500万年前に始まった可能性研究
2015年08月07日 16:11発信地:パリ/フランス


複合生物の有性生殖、5億6500万年前に始まった可能性 研究

【8月6日 AFP】(写真追加)原始スープからの単細胞生物の発生から、出会い系アプリの登場に至るまでのどこかで、生殖は無性から有性へと飛躍を遂げた──。

約5億6500万年前に出現し、その後に絶滅した謎の海洋生物「フラクトフズス(Fractofusus)」は、この境界を最初に越えたかもしれないとの研究論文が今週、英科学誌ネイチャー(Nature)に掲載された。

 論文主執筆者の英ケンブリッジ大学(University of Cambridge)の研究者、エミリー・ミッチェル(Emily Mitchell)氏は、この深海底に生息していたとされるフラクトフズスについて「現存する生物のどれにも似ていなかった」と説明する。

 AFPの取材にミッチェル氏は、「有光層のはるか下、水深2000メートルの深海に生息していたため、植物ではなかった」と指摘。その一方で「口などの動物の特徴を示すものも持たず、菌類でもなかった」と述べている。

フラクトフズスは、生物学で「複合生物」に分類されるものだった。

 頭蓋骨上部のふたのような長円形の形状をしたフラクトフズスは、群集で生息していたと考えられる。群集は、新しい世代が外側へ同心円状に拡がる構造になっており、各個体は細長い枝のような連結部でつながっていた。成体は直径40センチに達するものもあり、幼体はその10分の1ほどの大きさだったとみられるという。

 少なくとも地質年代尺度では「短期間」で絶滅したと思われる一方、その間に、この謎の生物は海底の広範囲に群集を形成できていた。

 このことは、多数の化石が残されていることで明らかになっている。ミッチェル氏と研究チームは、カナダ東部ニューファンドランド(Newfoundland)島の3か所で発掘された1000個以上の化石標本を調べるため、空間・統計分析法を使用した。

 ミッチェル氏によると、「フラクトフズスの分布様式がランダムではないことは、すでに判明していた」という。しかし、岩盤表面の詳細な地図を作製して、初めてこの分布様式が海流などの環境的影響力ではなく、生殖プロセスに起因するものであることを研究チームは突き止めた。

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談)フリーダムケン

生物研究の世界に激震的な発見になるかもしれない。
関連記事からわかるように昨年5億6500万年前の複合生物の研究発表で無性から有性への進化の過程が話題になったばかりだったのだが、たった1年で10億年も遡り、なんの変わり映えのしなかった退屈な10億年に、真実の探求へ、あわただしい注目が注がれはじめた。

複合生物への出会いが15億年前からになるのか、6億年前からのまま昨年までの研究成果が優先されるのか、地球生物進化の歴史の真実に新たな論争が過熱し、複合生物の世界が面白くなってきた。

現在のわれわれの姿になるまで、
地球の大進化の行くへの新たな真実登場となり、今後の研究成果が楽しみだ。人類への旅路、私たち地球のご先祖様の真実、進化の大旅行は、まだまだ何が起こるかわからない。


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